2025年7月22日から24日の3日間にわたり、オーストラリア・シドニーの「Sydney Olympic Park(The Dome)」で開催された、イントラロジスティクスおよびマテリアルハンドリングの国際展示会「CeMAT Australia 2025」を視察してきました。本記事では、現地の様子や技術トレンドをレポートいたします。
CeMAT Australiaは、オセアニア地域における物流・倉庫自動化分野最大級の専門展示会です。
展示会名:CeMAT Australia 2025
会期:2025年7月22日~24日
会場:Sydney Olympic Park(The Dome)
来場者数:5,965人(CeMAT単独)
出展企業数:217社
今年は「Industrial Transformation Australia(ITA)」および「Processing & Packaging Pavilion」と初の同時開催となり、製造・物流・パッケージングを横断するサプライチェーン全体のエコシステム展示へと進化していました。
会場全体を通して感じたのは、労働力不足への対応と省スペース化への強いニーズです。限られた倉庫空間を最大限活用し、効率的なピッキングと搬送を実現するシステムが数多く展示されていました。
● Mushiny / TOSHIBA
高層ラック型保管システムや、コンパクトながら高速処理が可能な「3D Sorter Mini」の実機デモを展開。高密度保管と自動仕分けの融合による処理能力向上を提案していました。
● BlueSword
AS/RS(自動倉庫)とコンベヤを組み合わせた統合ソリューションを展示。ラック内をシャトルが高速走行する様子は、既に成熟段階に入った中国系システムの完成度の高さを印象付けました。
● SSI SCHAEFER × HAI ROBOTICS
赤いシャトルロボットを活用したラック保管システムと、HAI ROBOTICSのピッキングステーションを連携展示。正確かつ迅速なオーダー処理の実演が行われ、Goods-to-Person(GTP)の高度化が進んでいることを実感しました。
● Modula / Libiao Robotics
Modula:自動ビン保管システム「FLEXIBOX」を展示
Libiao Robotics:「AirRob」Bin-to-Personシステムを展示
自律搬送ロボット(AMR)および無人フォークリフトの展示も非常に充実していました。
● TOYOTA MATERIAL HANDLING × VANDERLANDE
「Switch to AUTOPILOT」を掲げた大型ブースを展開。無人フォークリフトや次世代搬送ソリューションを統合的に提案し、物流と空港・製造分野を横断するシステム連携を強調していました。
● KONICA MINOLTA × MiR
MiRのAI搭載AMRおよび自動パレットジャッキ「MiR1200」を展示。重量物搬送まで対応するAMRは、従来の軽量搬送型から一段階進んだ実用フェーズへ移行していることを示していました。
● ADDVERB / PUDU
ADDVERB:フルフィルメント向けロボットソリューション
PUDU:産業用清掃ロボット
倉庫業務のみならず、施設管理やメンテナンス分野までロボティクスが拡張している点が印象的でした。
● DAIFUKU(ダイフク)
「Automation that Inspires」を掲げ、Coffee Loungeを設置。Arnott's Groupなどの導入事例を紹介しながら、ネットワーキング重視のブース設計を行っていました。単なる機器展示ではなく、「導入後の成果」を軸にしたストーリー型提案が目立ちました。
展示と並行して行われたセミナーでは、AIと自動化の“本質的な活用”が議論されました。
● 「動きの自動化」から「思考の自動化」へ
Argon & Coのセッションでは、これまでの自動化が物理的作業の効率化中心であったのに対し、現在はAIによる「意思決定の自動化」へ移行していることが強調されました。
● 人を中心としたトランスフォーメーション
自動化失敗の要因は技術ではなく「組織・人材」にあるとの指摘がなされ、現場の理解・教育・段階導入の重要性が繰り返し語られていました。
CeMAT Australia 2025は、単なる機器展示会ではなく、
高密度保管の高度化
重量対応AMRの普及
AIを活用した意思決定支援
人材育成と組織変革の重要性
といった、実装フェーズに入った自動化市場の現在地を示す展示会でした。AGV/AMRや3D高密度保管システムは既に成熟段階に入り、今後は「どの技術を選ぶか」ではなく「いかに自社オペレーションへ統合するか」が競争力の鍵になると感じました。
また、オーストラリアフォークリフト選手権などの併催イベントからは、安全意識向上と現場スキル強化への取り組みも強く感じられました。
今回の視察で得た知見を、弊社ロジアスジャパンの物流設備提案および自動化戦略立案に活かしてまいります。
株式会社ロジアスジャパン
CEO 徳永 一雄








