大型シーリングファンは結露対策に使える?倉庫・工場の湿気と空気循環

著者 徳永 一雄

物流倉庫や工場では、気温や湿度の変化によって結露が発生することがあります。

結露によって、床が濡れる、商品や段ボールが湿る、金属部分が錆びる、作業者が滑る、フォークリフトやAGV・AMRなどの車輪・タイヤが滑る、といった問題につながることがあります。対策の一つとして利用されているのが、大型シーリングファンによる空気循環です。

なぜ倉庫で結露が発生するのか

結露は、湿気を含んだ空気が冷たい床・壁・設備などに触れ、空気中の水分が水滴になることで発生します。

物流施設では、外気が大量に入る、冷蔵エリアと常温エリアが隣接している、シャッターが頻繁に開閉する、朝晩で温度差が大きい、床面付近の空気が動きにくい、といった条件があります。

大型シーリングファンで空気を停滞させない

大型シーリングファンは、大きな空間に継続的な気流をつくります。空気が滞留している場所へ気流を届けることで、局所的な温度・湿度の偏りを緩和しやすくなります。

また、床面に気流が届くことで、床に付着した水分の蒸発を促す効果も期待できます。

フォークリフト・ロボットが走行する倉庫では床面状態も重要

フォークリフトやAGV・AMRなどが走行する物流施設では、床面の状態が安全性や安定稼働に影響します。床面に結露や水分が残っていると、フォークリフトのタイヤがスリップして制動や旋回に影響するおそれがあるほか、AGV・AMRなどの搬送ロボットでも車輪が滑り、走行や停止位置に影響する可能性があります。大型シーリングファンによって床面付近に気流をつくり、水分の蒸発を促すことは、こうしたリスクを軽減するための対策の一つになります。

そのため、倉庫内の暑さ対策だけではなく、床面の乾燥を促す目的で大型シーリングファンが利用されることもあります。

冷蔵倉庫の前室にも

冷蔵・冷凍倉庫では、低温エリアと外気との境界で温度差が大きくなります。特に前室などでは結露が発生しやすく、空気の流れをつくることが対策の一つになります。

大型シーリングファンによって広い範囲に空気を循環させることで、温度・湿度の偏りを抑えることが期待できます。

ファンだけですべての結露が解決するわけではない

ここは非常に重要です。結露は、建物の断熱性能、外気温、湿度、冷蔵設備、扉の開閉、防湿施工など、複数の要因によって発生します。

そのため、大型シーリングファンだけですべての結露を完全に防げるわけではありません。場合によっては、除湿機、空調設備、断熱対策、エアカーテン、建物側の改修などとの組み合わせが必要です。

大型シーリングファンは、空気を循環させることで結露対策を補助する設備として考えるのが適切です。

現場を確認した上で判断することが重要

結露対策として大型シーリングファンを導入する場合には、「どこで結露しているか」「いつ発生するか」「床・壁・天井のどこに発生するか」を確認することが重要です。

ロジアスジャパンでは、倉庫・工場の現場条件を確認しながら、エミアスファンの配置をご提案しています。暑熱対策と同時に、湿気・結露などでお困りの場合もご相談ください。

実際の導入事例は大型シーリングファンの導入実績でご紹介しています。エミアスファン(大型シーリングファン)の仕様やご導入のご相談は、お問い合わせよりお気軽にお寄せください。

徳永 一雄
著者情報

徳永 一雄

株式会社ロジアスジャパン 代表取締役 CEO

物流コンサルティングを通じて数多くの現場に携わり、2019年に株式会社ロジアスジャパンを設立。大型シーリングファンや伸縮コンベヤをはじめとする物流機器について、機器選定・配置計画から現地調査・施工・アフターサポートまでを一貫して手がけています。天井クレーン上部や斜め梁、テント倉庫など、構造上の制約がある難設置現場への導入実績も多数保有しています。

保有資格:ロジスティクス経営士/ロジスティクス管理スペシャリスト/MH(マテリアル・ハンドリング)技術管理士/ITコーディネータ ほか